定山渓ダム下流園地へ向かう道の途中にあり、白井川の深い谷間に架かる橋です。橋のすぐ下流が小樽内川と白井川の合流点になります。時雨橋から眺める渓流の色相は四季折々、時々刻々と変化し、実に豊富な水の色を見せてくれる「隠れ紅葉スポット」と久しく呼ばれてきたのもうなずけます。
雪に覆われた時雨橋から眺める白井川は静かで水が澄み、とてもきれいなのですが、なぜか鉛色に沈んで見えます。雪解けが始まる早春になると川は増水しますが、春の光が谷底まで差し込み、清々しい白色の水の流れに出会えます。やがて木々が芽吹き、新緑が美しい時期になると、ジョウザンミドリシジミの翅(はね)の色のような、どこか神秘的な淡い緑色を含んだ青白色の水に変わります。夏は両岸の断崖絶壁にしがみつくようにして生えているミズナラやイタヤカエデなどの木の葉が黒ずむほどに茂り、暗い谷になって、流れる水の色は薄墨色に見えます。けれども時に、「白鼠」といわれる銀色を帯びた明るい灰色に見えて眩惑されることもあります。秋には橋の名前のとおり、時雨に濡れた紅葉の彩と風情は格別です。渓流の色まで金色というのは少々落ち着かない感じがしますが、夕日に染まり、金色の光を放つ時雨橋からの眺めの美しさは、カメラマンならずとも心が騒ぎます。宿泊して夕紅葉、朝紅葉の美しい景色を堪能できる良い所です。晩秋から初冬にかけての「散り紅葉」の美しさの、一色にとどまらない多様さを味わえます。さらに「流れ紅葉」です。大量の落葉を一条の帯のように水面に浮かべてゆったりと流れゆく景色は時雨橋からの絶景です。
インフォメーション
- 所在地
- 札幌市南区定山渓
カテゴリ
- エリア
- 定山渓
- 区分
- 観光, 自然, フォトスポット
- 施設
- 散歩
- 設備
- 景観