1936年(昭和11年)に定山渓温泉の発展を願って建立され、本堂奥から続く120メートルの洞窟内には、33身の観音様全てが並んでいます。受験や恋愛にもご利益があると言われ、パワースポットとしても人気があります。
岩戸観音堂は1936年(昭和11年)に地崎宇三郎氏により建立されました。
地崎氏は、当時の商都小樽から商人やたくさんの観光客に定山渓へ来てもらいたいと、1932年(昭和7年)に小樽定山渓自動車道、今の道々1号線を建設しました。小樽からの道路は定山渓温泉の開祖『美泉定山』もかねてから切望していた道路で、定山の没後50数年を経て悲願が達成されました。
その工事は非常に困難で多くの方が亡くなられました。信仰心の厚かった地崎氏は、道路工事で亡くなられた、広くは北海道開発にかかわった多くの方々の御霊を祀るために、そして当初の願いであった、定山渓の発展を願い、この観音堂を建てました。
今のお堂は1967年(昭和42年)に、建立当時木造だった観音堂と同じ外観で、コンクリート製にして再建されたものですが、祭壇横から繋がる120mの洞窟は建立当時に手で掘られたままのものです。その後洞窟はたびたび補修がされ現在に至ります。
お堂の天井には当時定山渓で活躍した芸者さん達から奉納された赤いちょうちんがずらりと並び、観光地らしい賑わいがあります。
33身の観音様
観音様の功徳は、全ての人々を救済し、ご利益が万人に行き届くよう、男にも女にも変化し、変貌自在に33身の姿に替えて各所に現れ、人々を救います。お堂の名前でもある「岩戸観音」は難問難関であっても一心に念ずれば、必ず成功に導くという観音様です。
洞窟内に安置されている、33身の観音様は地崎氏をはじめ地元の方々から寄進されたもので、台座部分に名前が刻まれていて、18番の岩戸観音の下には「小樽定山渓自動車株式会社」と刻まれています。
インフォメーション
- 所在地
- 〒061-2302 北海道札幌市南区定山渓温泉西4丁目
- 営業日
期間 - 年中無休
- 営業時間
- 7:00am~8:00pm
- 料金
- 無料(洞窟拝観料 大人300円 子供100円)
カテゴリ
- エリア
- 定山渓
- 区分
- 観光, 歴史
- 施設
- 散歩, 無料
- 設備
- 寺社